アオシマ文化教材社のEH10組立記(1/50 scare)
 
  試作車,量産車   
  5.室内機器の組み立て,塗装  
   このキットの最大の魅力は室内がリアルに再現されている点です。 この作りは他のサイズの模型製作にもおおいに参考に成ります。鉄道博物館のディスプレーモデル(中には走行可能なモデルもある)にもカットモデルがありますが同じような模型が製作出来ます。 魅力ある室内ですが実は「試作車」に習っています。 車体ほどではありませんが若干考慮する必要があるので対比しながら説明を加えたいので「試作車」「量産車」と分けず統合したページ作りを致しました。   
     
  まず量産車にするための加工箇所を記します。(車体製作のところで行った加工と重複する箇所を含みます。)  
     
 
No. 室内ほかの改造箇所[量産車製作のための改造]  備考
-A. 仕切り板の位置変更。  運転室と機械室の切り板位置変更。  
-B. 抵抗器室ブロックの大きさ変更。  抵抗器を2列に変更。 
-C. コンプレッサー,電動発電機の位置変更。  
-D. 連結器の張り出し。  連結器(自動連結器)の突出具合の調整。 
-E-1. 機械室・ブロックC(第1車体側)に空気溜(縦置き)を設置。  余剰パーツ(No./H-19,20&I-11)を利用。 
 
No.  室内の改造箇所[試作車製作のための改造]  
-E-2. 機械室・ブロックC(第1車体側)に空気溜(横置き)を設置。 余剰パーツ(No./H-19,20&I-11)を利用。 
-F. ボギー台車間隔の拡大。  
 
  -A.仕切り板の位置変更。[キットは試作車タイプ]  
  仕切り板は乗務員扉の背後[量産車]    仕切り板は乗務員室扉の背後[試作車]   
     
  -B.抵抗器室の大きさ変更。[キットは試作車タイプ]   
  量産車    試作車   
     
  -C.コンプレッサー,電動発電機の位置変更。[キットは試作車タイプ]   
  量産車    試作車   
       
  -D.連結器の張り出し。[キットは不明]   
  量産車(試作車より100mm突出している)    試作車   
       
  -E.1車体の「機械室・ブロックC」に空気溜を設置[試作車は横置き,量産車は縦置き]。   
  E-1. ; 量産車    E-2 ; 試作車   
         
  -F.ボギー台車間隔の拡大。  
  量産車,試作車のボーギー間隔。 差は1/501mm    試作車のボーギー間隔変更のため台枠を延長。   
       
     
 
@ 床板(室内板)
 
   既に車体の組み立てで説明していますが灰色に塗り見やすく成りましたので再びご覧頂きます。 「仕切板スリット(取付け穴)」,「抵抗器室のサイズ」にご注目下さい。 そのほか,気が付いた事を記します。  
     
  -1.   仕切板(-12)スリット(取付け穴)が量産車では試作車より後方に成っているので加工しました。キットは試作車タイプなので試作車製作ではそのままで良い。    -2.    運転台(H-18)はネジ止めできるようにしましたがキットのままでは斜めに付いてしまいます。原因は取付けガイド(椅子の台)に隙間があって直角に成らないからです。   
     
  -3.  取付けガイド(椅子の台)に隙間を埋めるために0.5tプラ板を貼り付けました。 対向するガイドの方も問題がありました。 詳細は次の-5.を参照下さい。   -4.   運転台を作っている時に気づいたのですが「助手席前の足掛け(部品番号:C-18)を付けると写真のように下部に余裕がなくなります。 そのため-5.のようにガイドを削らなくてはならない事がわかりました。  
         
  -5.    助手席前の運転台取付けガイドを低くする事を余儀なくされました。 塗装を済ました後だったのでニッパーで食い切りました。 削らないと-4.の通り「足掛け」に干渉します。    -6.    量産車の「コンプレッサー, 電動発電機(MG)は試作車とは向きが反対なので取付け孔を後方8.5mmのところに設けました。 キットの元孔は目立たないのでそのままにしています。    
     
     
 
A 抵抗器室 
 
     
  -1.    抵抗器の付く棚位置が「壁(写真下)」と「枠(写真上)」で異なります。 そのままでは抵抗器(F-2)が傾いてしまう。   -2.   枠の横桟・下段に0.5tプラ板を貼り25mmに成るよう調整しました。 量産車,試作車とも共通しています。   
     
  -3.   キットの「抵抗器室・戸」は3列(試作車)タイプです。 量産車は2列タイプなので部品:I-13(3列)を切り詰めました。   -4.   量産車の抵抗器室へ試しにキットの抵抗器(F-2)を切り詰めたものを乗せてみました。 実物では3段ありますが・・・。   
     
  -5.   試作車の抵抗器室へ試しにキットの抵抗器(F-2)を乗せてみました。 実物では3段あります。    -6.  骨格と扉は国鉄の室内色(淡緑色)で塗装しました。 塗装後キットの抵抗器を乗せました。 尚,抵抗器のメッキ地は生かして底部のメッキのみ剥がし接着面としました。   
         
  -7.   ドアーの取っ手と鍵穴には銀色を差しました。   -8.  図面では抵抗器室の一端(送風機と反対側だけ)にドアーが書かれています。 そこで余剰パーツを利用しドアーを作りました。  尚,取っ手(ドアノブ)は省略しました。  
         
     
 
B 送風機
 
     
  -1.   送風機取付台の高さは下記の通り8.5mmでした。   -2.   送風機の脚の寸法が前後で異なります。 このままでは水平に設置出来ないので8.5mmの高さへ調整しました。  
     
  -3.   送風機の脚のうち前部は0.5tのプラ板を接着。 後部には0.3tのプラ板を接着しました。 これで8.5mmを確保しました。    -4.   脚にモーター,送風口を取付けました。 押し出しピン跡が取付に支障になるので平に削り取っておく必要がありました。  
     
     
 
C コンプレッサー,電動発電機,空気分配弁
 
     
  -1.    空気分配弁の組み立て方[取説図S]が違っているように思いました。そこで下記の通り組み直しました。    -2.   この空気分配弁注意は都合4個必要です。 そのうちの2個をご覧頂きます。  
     
  -3.    不注意でコンプレッサーの部品の一部(I-2)を紛失してしまったので真鍮板で作り補填しました。    -4.    組み立てを終わった「コンプレッサー,分配弁,電動発電機(MG)」。 MGを含むユニットが第1車体側に設置されます。   
     
     
 
D 連結器とスカート
 
  試作車の胴受けについては「1.車体の組み立て加工」の-f)をご参照願います。   
     
  -1.    パーツNo.C-10(胴受)の取付には「試作車」と「量産車」で工夫が必要でした。尚,「量産車」は組み立て説明書の通りです。    -2.    「試作車」は「量産車」と異なり胴受けが車体と一体化している感じです。 そのため模型ではパーツNo.C-10を少々奥に引っ込ます事が必要でした。 その分,カップラーポケットの前部をカットして調整しました。   
 
量産車 
 
試作車 
 
  -3.    胴受(パーツNo.C-10)およびカプラーポケット(パーツNo.C-27)は以下の通りです。   -4.    カプラーポケットの加工は「試作車」,「量産車」によって異なります。 量産車:EH1015の場合はキットの通りです。  
     
  -5.   キットの自動連結器(No.C-17)はそのままでは連結出来ないのでOJゲージ用を用いようと思いましたが大きさがあまにも異なりました。    -6.    キットの自動連結器(No.C-17)を削り連結できるようにしました。 残念ながら,ケーディーカプラーのような機能はありません。   
     
  -7.    第1車体と第2車体をつなぐ中間連結器(連結棒)はキットではドローバータイプが用意されていますが取付け位置が全く異なるので正規位置へ移しました。 このカプラーポケットはキットのパーツ(No.C-17)を利用しました。   -8.     キツトの組み立て書では本来「緩衝器」であるところにこの連結器を取り付けるように書かれています。 実際にはそうでない事が下の写真でわかると思います。  
         
  -9.    連結棒はキットのままでは長いので縮めました。 接着面積を確保するため斜めに切断し接着しました。 尚,片面はプラ板(0.3t)で裏打ちしました。 組み込む際に塗装します。   -10.    実物に見習って「第2車体側がドローバー」になるようにしました。 「第1車体側はピン」を立てましたが連結は簡単な反面実物とは異なります。  
         
  -11.    連結状態を示します。 ディスプレーモデルなので復元機能は取り入れていません。   -12.    一方,正面ですが胴受脇(胴受右)にはエァホースが付きます。 キットのパーツでは具合が悪いのでOJ(O)ゲージ用のパーツを手配しました。   
         
  -13.  量産車ではスカートに干渉しないように配慮し金具を介して空気管を取付けました。   -14.   試作車は空気管がスカートの外側から出ているため車体側に付けました。 そのため床板,台枠の一部を削りました。  
         
  -15.  量産車の胴受け。 管の先に-12.のホースを取り付けます。    -16.  試作車の胴受け。管の先に-12.のホースを取り付けます。   
         
  -17.   量産車のスカート取付け状態。     -18.   試作車のスカート。 「胴受け後方(パーツNo:C-10)」より前方になります。   
         
  -19.   スカートを付けた試作車:EH1015    -20.   スカート付けた試作車:EH103  
         
  -21.  量産車の誘導者用ステップ。 ステップのスノコはキットの再販年によりヌキの状態が違います。 最近のロッド(SP2)は全く抜けていません。 結局,古い製品いほど良好みたい。    -22.   試作車:EH103の誘導者ステップ。 定価\2,500の時に購入,つまり金型の状態が良好だったのかスノコのヌキは良好。     
         
  -23.  量産車のカプラーは長さはそのままでOKでしたが試作車の方は長さが足りなかったので延長しました。 量産車用にはワッシャを貼っていますがさ調整のためです。    -24.   カプラーの目標値。 レール面からの高さはいずれも880mm(1/50,17.6mm)。   
         
  -25.  量産車:EH1015に上記のカプラーを装備しました。  車体から9mmの位置に取り付けられました。 レール面からの高さも17.5mmに成っています。    -26.  試作車:EH103に上記のカプラーを装備しました。 車体から7mmの位置に取り付けられました。 レール面からの高さも17.5mmに成っています。    
       
     
 
E 機械室・ブロックA,B,C
 
     
  -1.   機械室の枠(骨格)を組み上げた後,「室内色(淡緑号)」を塗装しました。 枠には上下があるので注意が必要です。     -2.    機械室内部は「機器色(淡緑色5号)」で塗装しました。 一部は「研きだし」を施しました。 研きだしは何回もこすると,その部分の凸が薄くなり見栄えが落ちるので留意が必要です。  
         
  -3.   組上がった機械室「ブロックC」。 量産車,試作車分として計4個が必要です。 このあと,さらに加工が続きます。    -4.   組上がった機械室「ブロックB,C」。 量産車,試作車分としてそれぞれ2組が必要です。 このあとも加工が続きます。   
         
  -5.  -2,に重複しますが組上がった機械室のスイッチ面の裏側に並ぶ区分扉は「研きだし」処理しました。    -6.   第1車体に設置する「ブロックC」には補助空気溜が付きます。キットでは割合された部分です。 また「ブロックB」には制御空気溜が付きます。 後者(ブロックB)の制御溜は組み立て書通りに取付けます。 一方,前者(ブロックC)用は余剰のパーツで手当します。 尚,試作車は「横置」なので注意します。   
         
  -7.   第1車体に設置する「ブロックC」。 補助空気溜ですが「量産車は垂直」で「試作車は横置」と成ります。     -8.   第1車体の「ブロックA」は組み立て説明書通りに組み立てました(試作車,量産車とも同じ)。   
         
  -9.   第2車体に設置する「ブロックB」には制御空気溜が付きます。 タンクからの配管は洋白線(0.5φ)を使いました。    -10.   配管途中の弁ですが,キットではパーツNo.;T-21を使うよう説明されていますが配管は不明です。 パーツは脆弱なので金属線(0.5φ洋白線)に換え配管しました。   
         
     
 
 
 不鮮明ながら機器の枠組は淡緑色である事がわかる。
 
     
 
F 空気溜群の組み立て
 
     
  -1.   使用する空気溜のうちH-35,H-36には方向性があります。方向性といっても単純で,もし取り違えても「突き合わせ用の突起」を削れば問題ありません。     -2.   H-35(上段),H-36(下段)の組み合わせ方はT,Uの通りです。 これらは「元空気溜」に成ります。   
         
  -3.   組み立て書通りに組み上げます。 「チリコシ」の部品(H-43)は脆弱なのでモールドから切り離す際は慎重に。    -4.   わずかに配管の様子わかる。 手前の2連が元空気溜でコンプレッサーから至る。配管パイプは白ないし灰色に近い。  
         
     
 
G 運転台の組み立て
 
     
  -1.   運転台はネジ止め出来るようにしました。 ネジ止めか接着にかかわらず必ず,@-3を講じて欲しいものです。    -2.   「ブレーキ弁」はネジ止め(M1.4)出来るよう加工しました。   
         
  -3.   ブレーキ弁をネジ止めすると,このネジの頭がフレームに当たる事がわかりました。 そこで,「逃げ穴」を設ける事が必要。   -4.   椅子を組み立て塗装を済ましました。 シートは「ブドウ色」で塗りました。 EH103,EH1015の分で計8脚必要。  
       
     
 
H 仕切り板の塗装 
 
     
  -1.    パイピング部は塗装後に研きだしにより強調しました。   -2.   カノピースイッチ(上段)のハンドルは真鍮色で塗りました。  
         
     
 
G 運転台,機械室の完成過程
 
     
  @   抵抗器室の設置(第1,第2車体共通)。   
  @-1 試作車へ設置。 抵抗器は3列, 正面側は扉付き。    @-2 量産車へ設置。 抵抗器は2列,正面側は扉付き。   
         
     
  A  ブロックAの設置。 ブロックAは第1車体に属します。   
  A-1 試作車[第1車体]へ設置。      量産車[第1車体]へ設置。   
         
     
  B  ブロックBの設置。 ブロックBは第2車体に属します。   
  B-1 試作車[第2車体]へ設置。    B-2 量産車[第2車体]へ設置。   
         
  B-3 ブロックAの設置完了。 左が試作車で右が量産車(ともに第1車体)。   B-4  ブロックBの設置完了。 左が量産車,右が試作車。 共に第2車体の機器です。  
       
     
  C  ブロックCを設置(試作車,量産車)。    
    ブロックCについて,キットの組み立て書では第1車体,第2車体ともに同じように作るよう書かれていますが実物は異なります。   
  C-1 ブロックCを「試作車」の第1車体に設置する。 補助空気溜が横置きされています。 これは余剰パーツから確保しました。    C-1  ブロックCを「量産車」の第1車体に設置する。 補助空気溜が縦置きされています。 これも余剰パーツから確保しました。    
         
  C-3 ブロックCを第2車体に設置しました。 右が試作車(第2車体),左が量産車(第2車体)。 組み立て書通りです。    C-4  あらためて第1車体のブロックCをながめてみる。  右が量産車(第1車体),左が試作車(第1車体)。   
         
     
  D  コンプレッサー(CP),空気分配弁,電動発電機(MG)の設置。   
    試作車,量産車ともに電動発電機(MG)は第1車体側に付いていますが量産車と試作車では並びが異なります。   
  D-11 試作車の第1車体へコンプレッサー(CP),空気分配弁,電動発電機(MG)を設置する。    D-2  量産車の第1車体へコンプレッサー(CP),空気分配弁,電動発電機(MG)を設置する。 試作車と並びの違いに注意!   
         
  D-3  試作車の第1車体へコンプレッサー(CP),空気分配弁を設置する。     D-4  量産車の第1車体へコンプレッサー(CP),空気分配弁を設置する。 試作車と並びの違いに注意!    
         
  D-5 配置の確認をします。  
 
 
 
     
  E   送風機(ブロワー)の設置(第1,第2車体共通)。   
  E-1 試作車へ設置。 左:第2車体,右:第1車体。   E-2  量産車へ設置。 左:第1車体,右:第2車体。   
         
     
  F   空気溜ユニットの設置(試作車,量産車に共通)。  
  F-1 取付け用「柱(Parts/No.;H-6)」はプラスチックで支えるには弱々しいので真鍮線と,極小ハトメで作り直しました。    F-2  F-1の柱を用い空気溜ユニットを設置しました。 配管材を白色で塗りました。   
         
  F-3  配管は不明点が多いため省略しました。        
         
     
  G  試作車および量産車の第1車体へ「高速遮断機(Parts/No.H-44)」を設置する。   
  G-1 高速遮断機の色が不明(組み立て書では「はだ色」と書かれているが・・・),なので好みで「銀色」で塗りました。    G-2  2車体側には高速遮断機はありません。 ですが,取付け穴があるので,それを隠すため「バッテリー箱」を設置しました。  
         
     
  H  運転台の設置   
  H-1 所定位置へネジ止めします。    H-2  運転席を設置します。  
       
  H-3 量産車:EH1015(第1車体)の運転席。      H-4 試作車:EH103(第1車体)の運転席。   
         
     
  I  仕切板の取付け    
  I-1 仕切板はネジ止め出来るようにしてあります。 下の写真は試作車の例です。 スリットにはまっている緑色は仕切り板です。    I-1  試作車:EH103(第1車体)の運転席背面に仕切り板を取り付けました。  
         
  I-3  試作車:EH1015(第1車体)の運転席背面に仕切り板を取り付けました。    I-4  試作車:EH103(第2車体)と量産車:EH1015(第2車体)を比べると量産車のほうが運転室の広い事がわかる。  
         
     
 
J 荷重
 
     
  -1.    床板,機器台の裏面は凹んでいます。 このスペースを利用し鉛板を貼り付ける事により「プラスチック・モデル=軽い」を払拭する試みをしました。 下は試作車:EH103の例です。   -2.    鉛板は容易に酸化し表面が劣化するのでプラスチック板(0.5t)で塞ぐ事にしました。 当初,さらに重量をかせぐためにプラスチック板でなく真鍮板(1t)を考えていましたが台車とのクリアランスがなくなるので中止しました。  
         
  -3.   試作車で「荷重なしの場合」の重量を計りました。 約50gでした。   -4.   試作車で「荷重ありの場合」の重量を計りました。 約80gでした。   
         
     
   以上でこの章は終わりです。   
             
 
 
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