C55流線型蒸気機関車製作記
  3.テンダーの製作  
   キットに含まれるテンダーをよく観察すると寸法が長い事に気づきます。 屋根は2部構成ですが両方の長さがスケールとは異なります。 当然,炭投用ハッチの寸法も同様です。
 このためスクラッチを余儀なくされました。 ハイライトは珊瑚模型のテンダーに迫る事です。 
 
 
     
  内訳:
1)投炭ハッチの開閉。
2)給水ハッチの可動。
3)通風器の可動。
4)石炭掻き寄せ装置(想像)。 趣味誌「国鉄時代」に於いて機構図が紹介され想像と全く違ったのでやめました。 尚,この掻き寄せ装置は落成時は付いていなかったらしいです。
5)テンダー下回りの製作。
 
 
     
   ボディーキットに含まれるテンダー  
 
 
     
  大きな問題発生:寸法が違う!!   
   
   参照している図面は資料欄に記している「鉄道模型趣味(通巻313,1974_7月号,47page)」と「国鉄蒸機の装備とその表情(下巻)」 です。これらの図とキットの寸法が違います。 模型趣味の図はC5520です。 或る高名な「蒸気機関車の識者」によると全21輛製造されたうち1輛と他の20輛を比べると異っていると言及されています。 模型社のプロトタイプはボイラーカバーの点検扉の形状からC5520ではないことは明らかです。 一方,上記の資料から「テンダーの長さはC5520も他も同じく6200mm」と成っています。 これはを1/80にすると77.5mmとなります。 結局,模型社のテンダーは長いのでスクラッチしました。高名な識者は何をもって異なると言及に至ったか詳細が気になります   
     
   テンダー本体(石炭,水槽部)の長さ:77.5mm   模型社のキットは通風器に当たる箇所が別パーツ。   
     
   以下の通り製作開始!!  
     
 
A. パーツのスクラツチ
 
     
  屋根ほかの構成部品を切り出しました。 主に0.5t真鍮板を使用しました。   
     
     
  屋根およびハツチの開閉化のパーツを示します。   珊瑚模型の方法にならい水槽部は別構成としました。   
     
     
 
B. 投炭ハツチの開閉
 
  B-1   テンダー屋根裏に「梁」,「掻き寄せ室仕切」「掻き寄せ室妻板」をハンダ付けしました。     B-2   表からはこんな具合です。     
     
  B-3   投炭扉のクランクを製作します。2枚組で切り出す事にしました。 クランクシャフト径(φ)は0.7mmです。    B-4   図は資料(No7)を見いだす前に着手していたので形は正確ではありません。 投炭用ハッチの開閉に主眼を置きました。   
       
  B-5  投炭扉用クランクを整形しました。2枚1組づつ作業しました。    B-6   「梁」および「掻き寄せ仕切り」,「妻」(A参照)に真鍮線(0.7φ)を通しクランクがセット出来るか確認しました。  
     
  B-7    屋根表面にセロテープで「投炭扉」を仮に固定し,クランクが投炭扉にフィットするか確認しました。     B-8   投炭扉のアールに合わせてクランクを修正し(削り)ました。   
     
  B-9  投炭扉(ハッチ開閉板)を屋根に当て,テープで仮止めします。そしてクランクをハンダ付けしました。 この時,よけいな所にハンダが侵入しないようにテフロンシートを挟みました。   B-10  これで投炭ハッチ(扉)の開閉が可能に成りました。 尚,クランクの位置とりわけ「梁」や「仕切り」との関係にご注意下さい。   
     
     
 
C. ハッチ開閉用・シリンダーの製作
 
   屋根後方には「掻き寄せ室」の妻板があります。 この妻板に「ハッチ開閉用・シリンダー」が取り付けられています。 ハッチの開閉と共にシリンダーテコも連動するので,この動きを模型化してみました。    
     
  C-1  クランクシャフト(0.7mm真鍮線)が掻き寄せ室の「仕切り」「妻板」を貫通してテコに連結する。    C-2   シリンダーは「ひかり模型」の電気機関車用を利用しました。 テコを可動にするため穴をあける必要があります。   
     
  C-3   投炭用開閉ハッチが閉じた状態。    C-4   投炭用開閉ハッチが開いた状態(テコが伸びている)。  
     
  この写真を撮ったのち「給水ハツチ」を作り直しました。 詳細はH.の項をご覧下さい。    
   
 
D. テンダー前方の製作 
 
  D-1   テンダー前方のパーツをスクラッチしました。      D-2  手ブレーキ座とコック基の工程。     
     
  D-3   右端のロストパーツは「検水コック」です。    D-4  テンダー前方の全体を示します。     
     
     
 
E. テンダー側板の製作
 
  E-1   キットのテンダーは長いのでスクラッチしました。 さらに窓枠を表現しました。 窓枠の材料は洋白板です。    E-2   この窓は裏(テンダー前部の内側)から見えてしまうのでガラス窓(プラスチック)の貼る位置を定めました。   
     
     
 
F. テンダー内部の加工
 
  F-1   テンダー内部の加工をしました。小寺さんの写真(資料10)によるとC58のように傾斜が付けられていたようです。 しかし,この写真は普通車改造後なので,はたして流線形時代に傾斜が付けられていたかは不明です。   F-2  まず中央にスロープを設けます。  
     
  F-3 両サイドにも傾斜を付けました。    F-4  内部に傾斜が付いたテンダー。   
     
     
 
G. 通風口開閉 
 
  G-1 屋根に通風口を設けました。    G-2  レールと蓋の材料を切り出しました。   
     
  G-3  レールを整形し蓋を取り付けました。    G-4   通風口に縁取りを加えました。 蓋は取り外し可能です。   
     
     
 
H. 給水ハツチの開閉
 
  H-1  真鍮パイプを軸に開閉出来る構造としました。    H-2  ハッチを開いた状態。 今は簡単に動いてしまいますが塗装後は動きが抑制される事を期待しストッパーは設けていません。   
     
             
 
I. テンダー下廻りの製作 
 
  I-1  独特なテンダー端梁(前方)もスクラッチしました。    I-2 テンダー床板と枕梁。 前方(写真の右端)にI-1の 端梁を付けました。   
     
  I-3   台枠に梁を表現しました。 小さな穴はサウンド(PFM式)用の音抜け穴です。 さらにブレーキシリンダを付けました。   I-4  スピーカーの取付け座を設けています。 脇の四角の穴はスイッチ取付け孔です。  
     
             
 
J. テンダー台車と電源回路
 
     
  J-1  分売パーツ(アダチ製C57,1次用)には端梁がないので,まず取付孔をあけました[]。   J-2  端梁を洋白板(0.4t)で作製し台車枠にはめ込みました。 片側は瞬間接着剤で固定しました。  
     
  J-3  機関車本体(エンジン)との連結面側の台車端梁は省略しました。 センターベアラーにワッシャ(黒色)が付いていますが最終的には取り除く事に成りました。    J-4  機関車本体(エンジン)に−(マイナス)電気の集電ブラシ(下図のA,B)を付けたのでテンダー側は走行電源回路から開放される事に成ります。 テンダーは機関車本体(エンジン)と同電位に成りますがサウンド用の-(マイナス)電気はテンダーに付けたスイッチを経由して配線する事にしました。  
     
             
 
K. テンダースカート
 
  K-1  台車脇にはスカートを設置しました。 オリジナルパーツのリベットは彫りが少ないのでスクラッチしました。   K-1  ここにリベットがあるのはC5520のみで他機にはないようです。   
       
    テンダースカート()と台車。 機関車本体(エンジン)との連結面側の台車端梁はJ3の通り省略しました。      台車を取付けましたが台枠とのクリアランスがないので何らかの工夫が必要です。 J-4で記した通りの対応にしました。  
     
             
 
L. 屋根の固定
 
   当初は「掻き寄せ装置」をみせられるように屋根がはずせるよう考えていましたが,掻き寄せ装置を断念するに至り固定する事にしました。  
     
  K-1  給水ハッチの開閉を妨げないように配慮しました。    K-2  屋根とハッチがツライチになる事を目指しましたがハッチの部分は段が付いてしまいました。   
     
             
         
             
 
M. テンダー完成
 
     
             
             
 
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